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Synopsysが組み込み向けの新型64/32ビット・プロセッサ「ARC HS5x/HS6x」ファミリを発表

2020年4月9日、Synopsysは、プロセッサIPの新製品「DesignWare ARC HS5x/HS6x」ファミリを発表した。

プレスリリース

新製品「ARC HS5x/HS6x」ファミリは既存の「HS3x/HS4x」ファミリの上位にあたる後継製品で、「ARC HS6x」は同社初となる64ビット・スーパースカラ・プロセッサとなる。(ARX HS5xは32ビット)いずれの製品も新しい命令セットアーキテクチャ「ARCv3」を実装しており最大12コアまで拡張することが可能。16nmプロセス実装で動作周波数1.8GHzの場合、コアあたり最大8750DMIPSという性能を発揮する。これは同社ARCプロセッサ・ファミリー製品として最高の性能となる。

ちなみに同じく16nm/1.8GHz、ワーストケースでは5400DMIPSということで、MHzあたり3.0DMIPSというのはArm Cortex-55を上回る性能。また同じ条件で9180CoreMarkという性能指標も示されているが、5.1CoreMark/MHzという性能はArm Cortex-M7を上回っている。

ARC_HS6x.png
※画像はSynopsys社web上のデータ


「ARC HS5x/HS6x」両新製品の特徴・ポイントは以下の通り。

・32ビット・プロセッサのラインナップ:HS56, HS57D, HS58, および各マルチコア・バージョン
・64ビット・プロセッサのラインナップ:HS66, HS68, および各マルチコア・バージョン
・ターゲット・アプリケーション:
 SSDコントローラー、ネットワークコントローラー、自動車(オートパイロット、インフォテインメントシステム)など
・最大12コア構成および最大16のハードウェア・アクセラレーターと接続可能
・データ転送速度 800GB/secのプロセッサー内キャッシュ・コヒーレント接続
・10ステージ・デュアル・パイプライン
・新しい128ビット・ベクター浮動小数点ユニット(F16、F32、F64オペレーションをサポート)
・32/64ビット両方の命令を実行できる64ビット・パイプラインとレジスタファイル(HS6x)
・64ビットの仮想アドレスと52ビットの物理アドレスをサポート(HS6x)
・128ビットのロード/ストア(HS6x)
・最大メモリ容量4.5Petabyte(HS6x)

大幅な性能強化と消費電力性能の高さを売りにした「ARC HS5x/HS6x」ファミリ製品は、今年Q3から提供される予定。

日本シノプシス合同会社

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2020/04/15 )

 

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