CEVAが既存IPを組み合わせた作った高性能センサーハブIPファミリ「SensPro」を発表
2020年4月9日、CEVAは新たな高性能センサーハブIPファミリ「SensPro」を発表した。
今回CEVAが発表した「SensPro」は、高性能センサーハブとしての利用をターゲットとした新しいIPファミリで、同社の既存技術である「NeuPro(AIプロセッサ」、「XM6(画像処理プロセッサ)」、「BX2(スカラーDSP)」を組み合わせた電力効率を追求した新たなアーキテクチャで実現されている。
異なる個々のIPを単一の処理ブロックとして組み合わせる今回の「SensPro」のアプローチはCEVA曰く業界初の試みで、同社は「SensPro」を「高性能センサーハブDSP」と呼んでいる。
「SensPro」のユニークな点は、スカラー処理とベクトル処理が1つのIPとおして統合されており、浮動小数点演算も処理できるというところ。CEVAによると「SensPro」の浮動小数点演算性能は、7nmプロセス実装の最大動作周波数1.6GHzの場合で400GFLOPs(64x単精度MACまたは128x半精度MAC)だという。
また、最大1024の8x8 MACを構成できる固定小数点ベクトル処理ユニットは8x8推論で最大3TOPS、8x2バイナリ・ニューラルネットワークの実行モードでは、最大20TOPSの性能を発揮できるとしている。
なお「SensPro」には、1024ビットのストア・ユニットに加えて超ワイドな2048ビットのロード・ユニットが採用されており、400GB/秒のデータ入力と200GB/秒の出力に対応している。
「SensPro」ファミリ製品としては下記の3品種がラインナップされており、今年のQ3から一般提供が開始される予定。
・SP250
イメージング、ビジョン、サウンドなどのアプリケーション向け
CEVA-BX2スカラーDSPと256個の8x8 MACを備えた単一ベクトルユニットの組み合わせ
・SP500F
SLAMアプリケーション向け
CEVA-BX2スカラーDSPと512個の8x8 MACと64個の64bit FP-MACを備えた単一ベクトルユニットの組み合わせ
・SP1000
AIアプリケーション向け
CEVA-BX2スカラーDSPと1024個の8x8 MACとバイナリネットワークを備えたデュアル・ベクトルユニットの組み合わせ