SynopsysがRADAR/LiDAR、ベースバンドなど高性能DSPアルゴリズム向けの新コア「ARC VPX DSP」を発表
2019年10月22日、SynopsysはARCプロセッサファミリの新製品「ARC VPX DSP」を発表した。
今回発表されたのは、「ARC VPX5 DSP」と「ARC VPX5FS DSP」の2品種。共に高度な信号処理性能が要求されるRADAR/LiDAR、センサー・フュージョン、ベースバンド通信などをターゲットとしていて、命令セットが最適化されている。
特長は以下の通り。
・高性能32ビットスカラー実行ユニット、512ビット複数ベクター演算ユニット、およびオプションのベクター浮動小数点ユニットを統合。
・VLIW/SIMDアーキテクチャをシングル/デュアル/クアッド・コアにコンフィギュラブルに実装可能。
・各コアで最大3つのベクター浮動小数点パイプラインを活用することが可能。半/単/倍精度の浮動小数点データ・タイプに対応。
・線形代数演算と行列演算専用のハードウェア・アクセラレータを搭載。
・ARC VPX5FS DSPには、セーフティー・モニター、ロックステップ機構、その他のハードウェア・セーフティー機能を搭載。
→ISO 26262 ASIL BならびにD基準に対応
※画像はSynopsys Web上のデータ
Synopsysが高性能DSPアルゴリズムに特化したDSP製品をリリースするのは今回が初めて。競合のCadenceは「ConnX B10/B20」という製品を提供している。
「ARC VPX5」は主要顧客向けに2020年Q1に、「ARC VPX5FS」は2020年Q2に提供が開始される予定。