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Armがライセンス料は後回しの新たなIPアクセス・プログラムを発表

2019年7月16日、Armは新たなIPアクセス・プログラム「Arm Flexible Access」を発表した。

プレスリリース

Armの発表によると「Arm Flexible Access」は、事前のライセンス契約無しにIPへのアクセスを可能とするプログラムで、一定の費用を支払うことでIPのライセンスを取得する前に設計プロジェクトを開始し、様々なIPの評価やプロトタイピングが可能となる。ライセンス契約はチップの製造が決定してからで、チップ製造時に使用した分だけロイヤリティを支払う形だ。

これまで一部のIPを除く大半のArm IPは、ライセンス契約をしてからでないとIPを利用する事が出来なかった。「Arm Flexible Access」を利用することで、ライセンス契約というプロセスそのものを省き、様々なIPの利用を検討できるようになる。なお「Arm Flexible Access」には、Arm Cortex-A, R, Mの各CPUファミリ、Mali GPU、セキュリティIP、システムIP、開発ツール、モデル、サポート、トレーニングなど、Armベースのチップ設計に必要なものが一通り含まれている。

「Arm Flexible Access」には2種類のパッケージがあり、利用料は安価なエントリー・パッケージが年間75,000ドル、スタンダード・パッケージが年間200,000ドル。いずれのパッケージもアクセス可能なIPの種類は同じだが、デープアウト可能なデザイン数が異なり、エントリー・パッケージは年間1品種、スタンダード・パッケージは年間25品種までとなっている。

Armは今回発表した「Arm Flexible Access」を同社の顧客の要望に耳を傾けた結果だとしているが、安価でアクセスの容易なRISC-VベースのプロセッサIPの普及を意識した結果とも見て取れる。

Arm

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2019/07/17 )

 

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