東芝、次世代ADASチップ用の画像認識プロセッサ開発でCadence Tensilica Vision P6 DSPを採用
2019年6月14日、Cadenceは、東芝デバイス&ストレージ株式会社による同社Tensilica IPの採用事例を発表した。
発表によると東芝は、次世代車載SoCにCadenceの「Tensilica® Vision P6 DSP」を4コア実装し、SoC内の画像認識プロセッサとしてのパフォーマンス向上を実現。「Vision P6 DSP」により、様々な物体を高精度に検出し識別するための複雑なアルゴリズムを非常に低い消費電力で実行することが可能になったとしている。発表では東芝のSoCの製品名は明らかにされていないが、今年9月よりサンプルが出荷される予定のDNNアクセラレータを搭載した新型SoC「Visconti 5」と想像される。(※
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※画像はCadence社Web上のデータ
東芝は、DSPコアの採用と合わせて自社のソフトウェア開発キット (SDK) にCadence Xtensa® Imaging Library (Xi-Lib) を統合。これにより東芝のSoCのユーザーが容易に「Vision P6 DSP」にアクセスすることが可能となると同時に、東芝自身が自社の既存のビジョンアルゴリズムをDSP向けに容易にポーティングすることが可能となった。なお、「Vision P6 DSP」コア、開発ツールおよびライブラリはすべて、SoCベンダがISO 26262の自動車安全水準のレベルD (ASIL D) 認証を獲得できるよう設計されており、東芝の新型SoCも機能安全要件に対応しているという。