SynopsysとSLAMアルゴリズムのKudanが高効率/高精度なマシンビジョンの実現で協業
2019年5月20日、SynopsysとKudanはマシンビジョン向けソリューションに関する両社の協業について発表した。
Kudanは人工知覚(Artificial Perception)に関する研究開発をベースに、各種SLAM(Simultaneous Localisation and Mapping)ソリューションを提供するテック系ベンチャーで、昨年末に東証マザーズに上場している。
今回SynopsysとKudanの両社は、高効率/高精度なマシンビジョンSoCの実現に向けて協業。具体的には、Kudanの提供するSLAMアルゴリズムをSynopsysのEmbedded Visionプロセッサ「ARC EV6x」向けに最適化し、ベクターDSPとCNNエンジンを備える「ARC EV6x」のリッチなハードウェア・リソースと組み合わせる事で、他のソリューションよりも圧倒的に低電力かつ省メモリなSLAMアプリケーションの実行環境を実現する。
Synopsysの「ARC EV6x」は既に一般リリースされており、「ARC EV6x」に最適化されたSLAMアルゴリズム「KudanSLAM」は2019年下期に入手可能になる予定。
ここ最近、にわかにSLAMアルゴリズムのDSP実装に関する話題が多い。時同じくして5月20日にCEVAは、同社の「CEVA-XM」DSPおよび「NeuPro AI」プロセッサをターゲットに、SLAMアルゴリズムの実装を効率化するための「CEVA-SLAM SDK」を発表。つい先日も、CadenceがSLAMアルゴリズム用の拡張命令とSLAMアルゴリズム用の演算ライブラリを追加した新型DSP「Tensilica Vision Q7」を発表している。(関連ニュース)