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【DAC2018】設計環境をクラウドへ、Cadenceが「Cadence® Cloud portfolio」を発表

2018年6月25日、Caenceはクラウドベースの設計環境を実現する「Cadence® Cloud portfolio」を発表した。

プレスリリース文

「Cadence® Cloud portfolio」はクラウド上のスケーラブルなコンピューティング・リソースを活用して分単位、時間単位でのツール利用を実現するためのソリューション群で、ベースとなるクラウド環境としてはAmazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureを利用することができる。

「Cadence® Cloud portfolio」の中身としては大きく下記2つがある。

・ユーザーが独自に管理するクラウド環境向けソリューション
・Cadenceが管理するクラウド環境向けソリューション

「Cadence Cloud Passport Model」は、独自にクラウド環境を管理する顧客に向けたソリューションで、クラウドでの使用に対応したCadenceのEDAツール、クラウドベースのライセンスサーバー、CadenceのEDAツールにアクセスするためのダウンロードメカニズムなどが含まれる。

「Cadence Cloud-Hosted Design Solution」は、Cadenceが完全に管理するクラウド環境ソリューションでAWSまたはMicrosoft Azure上で運用される。「Cadence Cloud-Hosted Design Solution」には、Cadence独自のセキュリティ技術やクラウド上でツールを利用するための各種自動化機能などが含まれている。自動化機能としてはクラウド環境のセットアップ、メンテナンス、ジョブ管理などを簡単にユーザー提供するために開発されたポータルが用意されており、これを利用することで例えばロジック・シミュレーションやライブラリのキャラクタライズなどのピーク要件に迅速に対応できる。

クラウド環境で利用できる初期のツールとしては、回路シミュレータ、パワー及びEM解析ツール、論理シミュレータ、フォーマル検証ツール、物理検証ツール、タイミングサインオフ・ツール、寄生抽出ツール、パワー・インティグリティ解析ツール、ライブラリ・キャラクタライゼーション・ツールなどが挙げられている。

また、Cadenceはエミュレータをクラウドベースで利用可能とする「CadencePalladium®Cloud Solution」も発表。同ソリューションはCadenceが管理するエミュレータのリソースを必要に応じてCadenceが直接ユーザーに割り当てるものだという。

今回発表されたCadenceのクラウドソリューションは、既に100社以上の顧客で試験運用されたもので既に利用可能な状態になっている。TSMCは独自の検査でCadenceのクラウド環境のセキュリティを認証し、Cadenceのクラウド環境上でTSMCのプロセスモデルとルールデッキを配布しているという。

※Cadence Cloudに関する詳細はこちら

日本ケイデンス・デザイン・システムズ社


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= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2018/06/26 )

 

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