ArmがセキュアなIoTデバイスの開発を狙うSoC設計フレームワークを発表
2018年4月16日、ArmはセキュアなIoTデバイスの開発を狙うSoC設計フレームワーク「Arm SDK-700 System Design Kit」を発表した。
「Arm SDK-700 System Design Kit」の内容詳細は明らかにされていないが、Armの説明によると同キットはArmが提唱するセキュリティ・アーキテクチャ「PSA:Platform Security Architecture」をベースに開発されたSoC開発キットで、Arm Cortex-AおよびCortex-Mプロセッサ、Armサブシステム、プリビルドされたセキュリティIP、プロセッサ間通信のための標準プログラミング・インタフェースなどで構成されている。利用するプロセッサ、サブシステム、セキュリティIPなどはユーザーのニーズに応じて選択可能なようだ。
今回発表された「Arm SDK-700 System Design Kit」の最も重要なポイントは、Armの提唱するPSAに基づいているという点で、急増するIoTデバイスのハードウェアにおけるセキュリティ問題を設計段階でクリアにするという狙いがある。SoCベンダは「Arm SDK-700 System Design Kit」を活用する事でセキュリティ・リスクに関するある種の保証を得られるという寸法だ。
Armは「Arm SDK-700 System Design Kit」の最初の事例としてMicrosoftとのコラボレーションについて発表。「Arm SDK-700 System Design Kit」はMicrosoftが先日発表したセキュリティにフォーカスしたクラウドベースのIoTプラットフォーム「Microsoft Azure Sphere」のセキュリティ要件に対応しており、「Arm SDK-700 System Design Kit」を使用する事で「Azure Sphere」向けのSoCをいち早く市場投入することができるという。
※Microsoft Azure Sphereは、セキュリティ機能を組み込んだMCU、MicrosoftのカスタムLinux、Microsoftのクラウド・セキュリティ・サービスで構成されており、MCUについてはその技術をチップベンダにロイヤリティフリーで提供している。