高性能ビジョン・プロセッシングSoCのInuitiveがSynopsysのプロセッサ・コア「EV62」を採用
2017年11月15日、Synopsysは、イスラエルのファブレス・ベンダInuitiveによる同社のプロセッサIPコア「EV62」の採用事例を発表した。
発表によるとInuitiveは、同社の提供する高性能ビジョン・プロセッシングSoC「NU4000」の開発にSynopsysの「EV62」を採用。「EV62」は、エンベデッド・ビィジョン向けのプロセッサ・コアで、ベクターDSPとCNNエンジンで構成されている。CNN特化エンジンを搭載することにより、GPUを利用するソリューションとほぼ同等のパフォーマンスを数分の一の低消費電力で実現するというのがこの「EV62」の特徴で4K動画を扱うこともできる。
Inuitiveは3Dイメージング/ビジョン・プロセッシングSoC「NU4000」にCEVAのDSP「CEVA-XM4」も採用しているが、同DSPはビジョン・プロセッシング専用で、今回採用したSynopsysの「EV62」はディープラーニングおよびビジョン・プロセッシング用に利用されるようだ。
InuitiveのR&D担当副社長は、性能と消費電力の最良のバランスと現在/将来のCNNグラフに対応できる柔軟性を兼ね備えたビジョン・プロセッシングIPを模索する中でSynopsysの「EV62」を選択したとコメントしている。
Web上の情報によるとInuitiveの「NU4000」は下記ブロック図の構成で、最大8Terra OPS (Operations per second)という驚きの性能を実現するという。