GSEDAが今年のDACで語ったEDA業界の今後の展望
2年連続でDAC(Design Automation Conference)参加が遠のき、Web上のDAC関連記事をチェックしていると下記の記事を発見した。
本記事はDACの恒例行事となっているGary Smith EDA社の講演内容(今年の業界展望)をレポートしたものである。同社の社長であった業界アナリストのGary Smith氏は2年前に他界しているが、チーフアナリストのLaurie Balch氏によって講演は継続されているようだ。
以下、記事の内容をかいつまんで紹介する。
・EDAは既に成熟市場となっており、2007年に記録した成長率前年比10.3%増を最後に今後しばらくは2ケタ成長は見込めない。
・EDAの将来の成長ポテンシャルとして考えられるのは、組込みソフト、メカ設計、IPなどの周辺市場の取り込み。
・EDA市場の中で「hot new」な分野は以下の通り。
-Analog/Mixed-Signal/RF
-Emulation
-System-Level Tools
-Intellectual Property (IP)
-Simulation & Verification
-Circling the edges of EDA
-Automotive
・EDAは多くの課題に直面している移行市場でその主たる関心事は以下の4つ。
中でも重要な課題はIoTの台頭で、IoT設計はEDAの在り方を変えていく。
-Disappearance of double digit growth(2ケタ成長の消失)
-Disruptive change vs. process improvement(創造的破壊vsプロセス改善)
-Shift in vertical industry influences(垂直産業へのシフト)
-IoT design impact(IoTのインパクト)
・EDAコミュニティの活性化のために必要なこと
-Recognition of EDA realities(EDAの現状の認識)
-Learn from parallel markets(周辺市場からの学び)
-Repurposing EDA expertise(EDAの専門知識の転用)
ここで言われているIoTのインパクトとは、IoT機器が爆発的に増える一方でその開発コストは大きく下がり、開発手法そのものが変化するという事を意味しているようだ。