2015年9月3日、米SIA(Semiconductor Industry Association)は、2015年7月の世界半導体売上(3ヶ月移動平均)を発表した。
SIAの報告によると、2015年7月の世界半導体売上は前年同月比0.9%減、前月比0.4%減の278億8000万ドルと前年比、前月比ともに売上減少を記録した。売上が前年実績を下回るのは実に7年ぶり。売上が前月実績を下回るのは2ヶ月連続となる。
前年比で見ると売上が大きく減少しているのは欧州および日本市場で、これは為替レートの変動による影響が大きい。(売上統計はドルベース)前月比では欧州も日本も売上は伸びており、逆に売上を落としているアジアや北米市場となっている。ちなみに日本市場の売上はドルベースでは前月比2.7%増の売上26.4億ドルとなっているが、円ベースでは前年比約23%増の約3250億円という計算になる。
2015年の半導体市場は年初時点では概ね前年比数パーセント増と予測されており、上半期としては前年比3.9%の成長を達成したが、7月以降の下半期が前年水準を保てるかどうかは微妙な様相となってきた。
今回発表された7月の売上統計には中国ショックと呼ばれる中国に端を発した世界経済の動揺が未だ反映されておらず、半導体の世界最大の消費国が中国である事を考えると今後の半導体市場の冷え込み具合が気になる。