SynopsysがAtrentaを買収へ
2015年6月7日、Synopsysは、RTL解析ツール「SpyGlass」をはじめとしたEDAソリューションを手掛ける米Atrenta社を買収することを発表した。
今回の買収について、その取引条件等の詳細は明らかにされていないが、一部のEDA関連情報サイトでは買収額は$150M程度と推測する記事が掲載されていた。
AtrentaはRTL解析ツール「SpyGlass」で成功した米国のEDAベンダで設立は2001年。日本法人の設立は2005年8月で以前は図研が国内代理店としてAtrentaのツールを販売している時期もあった。
Atrentaは「SpyGlass」シリーズ製品としてCDC検証、SDC解析、パワー解析、DFTなど様々な製品を展開するほか、チップ・アッセンブリのためのソリューションとして「GenSys」シリーズも提供。2012年にはアサーション合成ツール「BugScope」を手掛けるNextOp社を買収しソリューションを拡張していた。
経営面では、2006年に資金調達第4ラウンドで1600万ドルを調達したのを最後にこの9年間はオフィシャルな増資の発表は無かった。
2009年以降、大手EDA3社による同業買収が加速し、Atrentaは残り少ない中堅EDAベンダの一角を担っていたが遂に買収が決定。EDA業界はデパート的な大手3社と多数の小規模専門店が混在する市場になった。