2015年6月7日、カリフォルニア州サンフランシスコにて第52回Design Automation Conferenceが開幕した。
今年のDACは昨年に続いてサンフランシスコでの開催。
開催期間は6月7日から11日、学会と平行して6月8日から10日の3日間、展示会場でEDA関連各社の展示が行われる。
今年の52回DACで発表される研究論文数は計162本、昨年の174本より若干減った。ベスト・ペーパー候補となっているのは下記6本の論文。今年は昨年に続いて組み込みシステム関連の論文が多く、「Embedded System Architecture and Design」、「Embedded Software」に分類される論文は計48本、全体の約30%となる。
【ベスト・ペーパー候補の論文タイトル】
研究論文以外では計74のセッションが用意され、約150件の発表が予定されている。その内訳は以下の通りで今年も様々なテーマの企画がある。
・ 4 amazing Keynote Sessions and 1 Visionary Moore's Law Talk
・ 8 interesting SKY (short keynote) Talks
・ 9 Tutorials, 9 Workshops, and 6 Colocated Conferences
・ 2 Management Day Sessions
・ 24 Special Sessions and Panels
・ 21 Designer and IP Track Sessions, and a special poster networking session
・ 6 training sessions on Thursday by Doulos
今年のキーノートは、Google、DELPHIからの登壇者が予定されており、それぞれスマート・レンズと車載システムの開発について講演する。またキーノート・パネルでは、コネクテッド・カーのセキュリティや安全性などについて議論される予定で、昨年に続き今年のDACにおいても「オートモーティブ」は一つのキーワードとなっている。
http://www.dac.com//content/conference-highlights
もう一つ今年のDACの大きなキーワードとなっているのは「IoT」で、各セッションを通じて様々なIoT関連の発表が予定されている。
http://www.dac.com/content/conference-highlights#iot-program
展示会の方は昨年より微減の170社が出展予定。(重複除く。EDA-EX調べ)うち初出展の企業は23社で昨年よりも倍増した。日本からの出展は、毎年出展しているTOOL、ジーダット、ベリフィケーション・テクノロジーの3社に加えてハギワラソリューションズが初出展している。
DACの来場者数は昨年前年比13%増の6700人と少し回復した。今年も昨年同様サンフランシスコ開催であり、世界的には半導体業界に追い風が吹いているため来場者が減ることは無さそうに見える。
尚、毎年恒例となっているGary Smith EDA社の「DAC要チェックリスト2015年版」は以下の通り。また、EDA業界の情報屋であるJohn Cooley氏のWebサイトでも、「My Cheesy Must See List for DAC 2015」と称した要チェックリストが公開されている。http://www.deepchip.com/gadfly/gad060515.html