2015年5月12日、FPGAベースのプロトタイピング・システムを手掛けるS2Cは、新製品「シングルVU440 Prodigy Logic Module」のリリースを発表した。
「シングルVU440 Prodigy Logic Module」は、ロジック・セル数440万個のXilinxの20nm FPGA「Virtex UltraScale XCVU440」を搭載するスタンドアロンのプロトタイピング・ボードで、「Virtex-7 2000T」を搭載する既存の「V7 Prodigy Logic Module」の倍にあたる最大4400万ゲートのデザインを実装することができる。
また、詳細は不明だが、「シングルVU440 Prodigy Logic Module」は「Cloud Cubeシステム」と呼ばれる大規模ユニットに最大16台格納可能で、クラウド経由でプロトタイピング・システムをリモート管理できるようだ。この「Cloud Cubeシステム」は、これまで業界に無かったタイプのプロトタイピング・システムで、複数ユーザーで「Cloud Cubeシステム」内のプロトタイピング・ボードを遠隔利用する事が可能。新製品の「シングルVU440 Prodigy Logic Module」に限らずXilinxのVirtex-7、Kintex-7、AlteraのStratix-4を搭載する他の「Prodigy Logic Module」も格納して利用できるという。
※S2Cはこれまで「TAI Logic Module」と呼んでいたボード製品をいつからか「Prodigy Logic Module」と呼び名を変えている。
Virtex UltraScale搭載のプロトタイピング・ボードとしては、既にドイツのProDesign社が製品を市場投入しているが、この6月にサンフランシスコで開催されるDAC(Design Automation Conference)では、S2C以外にもVirtex UltraScale搭載のプロトタイピング・ボードの発表があるかもしれない。
※画像はS2C社Webサイト上のデータ