インターコネクトIPを手掛けるArterisの近況、採用事例、バージョンアップ、その他
インターコネクトIPを手掛けるArterisは、今年2月以降、幾つかのプレスリリースを連続して発表した。Arterisと言えば約1年半前にQualcommによる技術買収の一件で世間を賑わせたが(※関連ニュース)、当時公言していた通りその後も同社の主力製品である「FlexNoC」の販売、サポートは継続されており、つい先日最新製品「FlexNoC Version 3」が発表された。
「FlexNoC Version 3」は、ユーザーの設計生産性向上にフォーカスしてアッセンブリ機能が強化されたバージョンで、開発環境としてSoCのトポロジ・エディターやユーザー・インタフェース、NoCのインテグレーション機能がエンハンスされた。
最近発表された事例としては、AppliedMicroによるサーバー向けチップへの採用、Rockchipによる通信用プロセッサへの採用、TIによるローパワー・ワイヤレスMCUへの採用などがあり、いずれも同社の既存顧客によるもの。その他に企業名は公表されていないが、大手SSDベンダ2社がSSDで「FlexNoC」を採用したという発表もある。
また、今年2月には自動車の機能安全規格ISO 26262に対応するSoC開発に向けて、イタリアのYOGITECH社との提供を発表している。YOGITECH社は元々検証IPなどを手掛けるEDA寄りの企業であったが、近年は機能安全ソリューションに特化して活動しており、Arterisと組んで「FlexNoC」ベースの車載向けSoCのISO 26262対応を効率化するという。