バージョンアップでOVM/UVMユーザーへの利用メリットが向上したAldecの「HES-DVM」
2015年1月15日、Aldecはハードウェアエミュレーション・ソリューションのソフトウェア「HES-DVM™」の最新バージョン 2014.12 をリリースした。
「HES-DVM™」は、Aldecの提供するプロトタイピング・プラットフォーム「HES-7™」だけでなく、市販のFPGAボードや社内開発のFPGAプロトタイピング・ボードにも利用できるデザイン・ベリフィケーション・マネージャ (DVM)で、ハードウェアを用いたシミュレーション・アクセラレーションやエミュレーションをサポートする。
Aldecは今回のバージョンアップでOVM/UVMシミュレーション・フローにSCE-MIベースのハードウェア・エミュレーションを導入し易くなるよう「HES-DVM」の機能およびサポート範囲を拡張した。
またエミュレーション向けの機能拡張と合わせて、OVM/UVMシミュレーション・アクセラレーション・インタフェースも大幅に高速化した。この高速化にはDPI-C関数の定数引数を最適化する「SCE-MI Clocks Turbo Mode」と呼ばれる自動クロック・リスケール技術が利用されている。
Aldecは今回の「HES-DVM」のバージョンアップによって、SCE-MIトランザクタをFPGAにインプリメントする際に使うチップリソースも小さくなり、エミュレーション実行全体の所要時間も大幅に短縮できるとしている。
尚、アルデックはFPGAベースのプロトタイピング・ボード「HES-7™」を提供しているが、同社のWebサイトには最新のボード「HES7VX12000BP」が紹介されている。
「HES7VX12000BP」はXilinxの28nmFPGA Virtex-7 2000Tを6個搭載するボードで最大7200万ASICゲートに対応可能。同ボードは4枚接続可能で最大2億8800万ASICゲートのデザインを扱うことができるようだ。