Cadenceが機能安全規格ISO 26262向けの新たな検証ソリューションを発表
2014年10月23日、Cadenceは自動車向けの新ソリューションとして、機能安全規格ISO 26262向けの検証ソリューションを発表した。
Cadenceの発表によると新たな機能安全ソリューションは、同社の機能検証プラットフォーム「Incisive」をベースとしたもので、機能安全規格ISO 26262への準拠手順の自動化をサポートするもの。
Cadeceはこれまでインタープリター式のシミュレーション・エンジンを用いた機能安全シミュレーションを提供していたが、今回「Incisive Enterprise Simulator」のコンパイル式のシミュレーション・エンジンで動作する新型の「Incisive Functional Safety Simulator」を開発。これにより故障注入シミュレーションのシミュレーション性能を最大10倍に向上させた。
更に「Incisive」向けの検証マネジメント環境「Incisive vManager」に新たに「Functional Safety Analysis機能」を用意し、機能安全リグレッション解析の効率化を実現した。同機能を用いることでシミュレーターで作成した故障事象から安全性検証リグレッション・テストを自動生成し、シミュレーション結果からの安全性のメトリクス追跡を自動化出来るようになるという。
同機能安全ソリューションは現在一部限定カスタマー向けに提供中で、一般向けには2015年前半に提供開始となる予定。
ここ数年、自動車業界を意識したISO 26262に向けた取り組みはEDA業界でも一つのトレンドとなっており、以下のような数々の機能安全向けソリューションが既に存在している。
・Aldecのリントツール「ALINT」
・Synopsysの「VDK(Virtualizer Development Kits)」
・Synopsysno「ARC EM SEP」※IPコア
・Mentor Graphicsの「Tessent TestKompress」
・OneSpin Solutionsのフォーマル検証ソリューション