Mentorが高性能メモリ向けにVeloceベースのエミュレーション・ソリューションを用意
2014年7月14日、Mentor Graphicsは、先端の高性能メモリ向けのエミュレーション・ソリューションを発表した。
発表されたソリューションはMentorのエミュレータ「Veloce」をベースとしたもので、ターゲットとなるのはハイブリッド・メモリ・キューブ(HMC)、LPDDR4、eMMC 5.0に準拠した高性能メモリ製品。今回Mentorはこれらメモリ製品を「Veloce 2」上で検証するためのデバイス・モデルを用意した。同モデルを利用すれば実シリコンが無い状態でSoC上のメモリ・デバイスを検証することが可能となる。
ちなみに、Mentorのエミュレータ「Veloce」シリーズでは、「iSolve」を用いたイン・サーキット・エミュレーション、「VirtuaLab」を用いたソフトウェア・モデルを用いたエミュレーション、トランザクション・ベースのアクセラレーションが可能だが、全てのアプローチにおいて今回開発された各種高性能モメリ・デバイス・モデルが利用できるとの事。また「Veloce」と連携するシミュレータ「Questa」においてもこれらモデルを利用可能だという。
エミュレータを利用した検証手法は、大規模かつ複雑な上に早期市場投入を迫られる先端チップの開発において無くてはならないものとなっており近年ニーズが急上昇。その売上平均成長率は2010年以降30%近くとなっている。Mentorはその波に乗り「Veloce」の実績を大きく伸ばし続けているが、Mentorのエミュレータが選ばれる理由の一つには豊富な周辺環境があり、各種標準インタフェースや今回のメモリ・デバイス・モデルなど、誰もが当たり前に必要とするものはエミュレーション環境として予め用意するというアプローチが顧客に受けているようだ。