BluespecのDesktop Emulation向けソフト「Semu」がXilinxの7シリーズFPGAをサポート
2013年9月5日、SystemVerilogベースのESL合成ツールを手掛ける、米Bluespec社は、同社のDesktop Emulation向けソフト「semu」がXilinxの7シリーズFPGAをサポートした事を発表した。
Bluespecの「semu」は、市販のXilinx製ボードを用いて安価なエミュレーションを実現するためのソフトウェア・パッケージで、大規模デザイン全体ではなく、IPサブシステムやブロックレベルのデザインをターゲットにシミュレーターよりも高速な検証を目指すもの。そのエミュレーション速度は最大50Mhzに達する。
「semu」特に同社の提供するESL合成ツール「BSV」を必要とすること無く、RTL(Verilog)入力によりスタンドアロンで利用する事が可能で、ホストマシン上でFPGAを制御するCのAPIを自動生成し、専用のデバッグ環境を提供する。デバッグ能力としては再コンパイルを必要としない動的なデバッグが可能でブレークポイントの設定や、シミュレーション結果のVDCを読み込みエミュレーション結果と比較する機能も備えている。デザインのFPGAへの実装はXilinxの専用ツールを利用する。
※画像は全てBluespec提供のデータ
この「semu」は、今年3月にXilinxのFPGA「Virtex-6」を搭載する評価ボード「ML605」をサポートする形でリリースされたが、今回、そのサポート範囲が拡大されXilinx最新の28nmFPGA「Kintex-7」を搭載する評価ボード「KC705」および「Virtex-7」を搭載する「VC707」ボード、ならびにXilinxの専用環境「Vivado」も利用可能となった。これにより、 「semu」を用いたエミュレーションは最大350万ゲートのデザインに対応可能となる。
尚、「semu」の国内販売価格は年間100万円以下で、複数ライセンス購入にあたってはボリューム・ディスカウントも可能との事。同製品はサイバネットシステムが代理店販売を行っている。