Forteの高位合成ツール「Cynthesizer」の合成コアが刷新されローパワー合成機能を強化
2013年5月14日、SystemCからの高位合成ツールを手掛けるForte Design Systemsは、「Cynthesizer」の最新バージョン「Cynthesizer 5」を発表した。
発表によると「Cynthesizer 5」では、その合成コアが刷新され、スケジューリングとアロケーションを組み合わせる新たなアーキテクチャを採用。「ローパワー合成機能」が大幅に強化されたほか、スケジューリング・アルゴリズムの改良により合成する回路の面積を前バージョンよりも平均9%削減可能となった。
Forteによると、新機能「ローパワー合成機能」は、ユーザーの指定によりdatapath power, register power, clock tree power, の3種類の消費電力を最適化する事が可能。これらはForteが特許出願中の高位合成向けのクロック・ゲーティング機能、ステート・マシン最適化機能などにより実現されている。また、memory powerに関しても、メモリ・アクセスの最適化によりローパワー化する事が可能だという事で、これらパワー最適化機能を組み合わせて利用する事で消費電力を60%またはそれ以上削減する事ができるという。
また、「Cynthesizer 5」では、搭載されるGUI「Cynthesizer Workbench」も改良され、SystemC Integrated Development Environment (IDE)が用意された。同SystemC IDEに付属する「kick-starters」と呼ばれるテンプレートを利用すれば、SystemCモデルの作成などSystemC設計作業を効率化できるという。
「Cynthesizer 5」は既に提供が開始されており、6月2日からAustinで開催される第50回DACにて披露される予定。