SynopsysがARMv8 Fast Modelを用いたVirtualizer Development Kitを4月から提供開始
2013年2月11日、Synopsysは、同社のESLソリューションをARMv8 プロセッサ向けに拡張した事を発表した。
発表によるとSynopsysは、ARMとのコラボレーションにより、最新のARMv8プロセッサ向けのソフトウェア開発キット「VDK(Virtualizer Development Kits)」を用意。今年4月から提供を開始することにした。
「VDK」は、Synopsysのバーチャル・プロトタイピング・ツール「Virtualizer」で使用するソフトウェア開発用の仮想ハードウェア環境で、実機ボードが用意される前の段階からOSのブートやファムウェアやドライバの開発が可能。SynopsysはARMから提供される「Fast Model」と呼ばれるARMv8 プロセッサを抽象化したモデルを利用する事で、ARMv8プロセッサ向けの「VDK」を実現。同環境があれば実機ボード完成の1年前からARMv8 プロセッサ向けのソフト開発を開始できるとしている。
Synopsysの「VDK」は昨年発表されたESLソリューションで、既にARMv7 プロセッサ向けの「VDK」がリリースされているほか、ルネサス製マイコン向けの「VDK」開発も進められている。今回、ARMv8プロセッサ向けの「VDK」が用意されることで、先端SoCの開発チームは、「Cortex-A57」および「Cortex-A53」によるbig.LITTLE技術に対応したソフトウェアの先行開発が可能となる。