Imagination TechnologiesがSynopsysのフォーマル検証ソリューション「HECTOR」を実用
2013年1月30日、Synopsysは、同社のC-to-RTLフォーマル検証ソリューション「HECTOR」をImagination Technologiesが導入した事を発表した。
発表によるとImagination Technologiesは、同社のグラフィックスIPコア「PowerVR」ファミリの開発でSynopsysのフォーマル検証ソリューション「HECTOR」を利用。これは両社の複数年に渡るコラボレーションの結果によるもので、Imagination Technologiesはコーナー・ケースの検証およびデバッグを強化するために、システム・レベルのモデルとRTLとの等価性検証に「HECTOR」を使用しているとの事。
「HECTOR」はこれまで正式な製品として紹介されていなかったが、少なくとも2008年時点でツールとして存在していた様子。システム・レベルのモデルとRTLにおけるアルゴリズムの一貫性の確認をコンセプトに掲げており、C-to-RTLのほかにC-to-C、RTL-to-RTLの等価性検証も可能。言語としてはVerilog, VHDL, SV, C, C++, and SystemCをサポートしている。
「HECTOR」の特徴は、特許を取得しているコンパイラ技術やモデル技術によるキャパシティと高速処理にあるようで、Imagination Technologiesも数分でC-to-RTLの等価性検証を終えることが出来たとしている。また、「HECTOR」はデザインの自動分割やマルチ・プロセッサもサポートしているようだ。
「HECTOR」と同種のツールとしては、Calypto Design Systemsの「SLEC」ファミリ製品が既に存在しており、プロセッサ・メーカーなどをはじめ一定の実績を残している。