Berkeley Design Automationが新製品「Analog FastSPICE AMS」を発表
2012年11月12日、アナログ/RFおよびミックスシグナル設計向けの検証ソリューションを手掛ける、Berkeley Design Automationは、新製品「Analog FastSPICE AMS(AFS AMS)」のリリースを発表した。
発表によると新製品の「Analog FastSPICE AMS(AFS AMS)」は、同社の業界デファクトツール「Analog FastSPICE」と市販のVerilogシミュレータを組み合わせて利用することで高速なミックスドシグナル・シミュレーションを実現するもので、Verilog-AMS言語をフルサポートし、アナログ設計者/デジタル設計者の双方にシンプルなAMSフローを提供する。
Berkeley Design Automationによると、既存のAMSシミュレータが全てのアナログ回路をVerilog-AMS言語に変換してシミュレーションを行うところ、「AFS AMS」は強力なコンフィギュレーションサポートにより、Verilog-AMS、Verilog-D、Verilog-Aおよび主要なSPICEネットリストフォーマットを任意の構成でネスティングし、全てを変換すること無くシミュレーションすることが可能。これによりアナログ回路のシミュレーションにおける「Analog FastSPICE」の優れたパフォーマンスが生かされ、既存のAMSシミュレータよりもはるかに高速なミックスドシグナル・シミュレーションが実現できる。
また、既存のAMSシミュレータのアプローチように、全てのアナログ回路をVerilog-AMSに変換してしまうと、アナログ設計者はそれを理解できず、検証体制を整えるまでに数週間にも及ぶ時間を浪費する事になるが、「AFS AMS」のアプローチであれば容易なセットアップかつシンプルなフローで数時間ですぐに検証を実現可能。これまで利用してきたアナログ設計環境やコマンドラインをそのまま使え、コンフィギュレーションの指定だけで、アナログ設計者はオリジナルのネットリストを、デジタル設計者はオリジナルのソースを既存の環境で使うことができるという。
尚、富士通セミコンダクターでは既に「AFS AMS」を導入しており、「AFS AMS」は既存のAMSシミュレータよりも10倍以上高速で導入も容易であるとコメントしている。