ARMとCadenceがARMベースSoCの実装で協業成果、POPを最適化
2012年8月9日、ARMとCadenceは、ARM Cortex-AシリーズのプロセッサをベースとしたSoCの実装に関する協業成果を発表した。
発表によると両社は、ARMの提供するPOP(Processor Optimization Pack)を最適化するソリューションを開発。最初のバージョンとして、ARM Cortex-A9プロセッサ向けのPOPをuLVTを含むTSMC40LPプロセス向けに最適化するソリューションを発表した。POPの最適化にはCadenceのデジタルIC設計プラットフォーム「Encounter」が用いられ、Cortex-A9の実装を証明済のPPAベンチマーク結果通りに迅速に実現することができる。
ARMの提供するPOPは、特定プロセスをターゲットにARMコアの最適かつ短期間での実装を実現するもので、フィジカルIP、リファレンス・フロー、各種ベンチマーク・データなどがパッケージ化されている。今回Cadenceが最適化に協力したTSMC40LPプロセス向けのARM Cortex-A9のPOPは今年の4月にリリースされたばかりで、その際に合わせてTSMC28HP/HPM向けのPOPとCortex-A7,A15のPOPもラインナップされた。
Cadenceは、ARMとの協業はTSMC28HPMプロセスでのCortex-A9およびCortex-A15プロセッサのシングル、デュアル、およびクアッド・コアのインプリメンテーションにまで拡張されているとしており、今後はこれらPOPに対応する最適化ソリューションが出てくる様子だ。両社共通の顧客は同ソリューションを利用することで、高品質なARMベースSoC製品を短い開発期間で市場投入できるようになる。