【49DAC】6/3よりサンフランシスコで第49回Design Automation Conference開催
2012年6月3日より、カリフォルニア州サンフランシスコにて第49回Design Automation Conferenceが開催される。
昨年サンディエゴで開催された48回DACでは、減り続けていた来場者数が底を打ち、展示会に出展する企業数が5年ぶりに前年増となったが、今年はと言うと出展企業数は174社と昨年より微減。(EDA-EX調べ) うち、初出展となる企業は21社で昨年の26社を下回った。EDA業界全体の売上は好調に伸びているが、その一方で進む大手による市場の寡占化により、企業としてのプレイヤー数が減少しているのかもしれない。
ちなみに日本からの出展は、常連組のNEC、TOOLの2社に加えジーダットも久しぶりの参加を果たし計3社となった。
※主催者発表は出展社200以上としているが、大手企業ブース内のパートナー出展もカウントしている模様
主催者の発表によると、今年の49回DACで採択された論文数は集まった計742本のうち163本。論文投稿数は過去5年間で最高で、採択された論文の35%は組込みシステムおよびソフトウェア関連のものという事。事務局の発表によると、パワー解析/ローパワー、物理設計/DFM、組込みシステム向けアーキテクチャー/メモリ設計、ESS設計メソドロジ、その他新技術などがポピュラーな論文テーマだという。49DACではこれら論文発表と合わせて10件のSpecial Sessionが予定されており、Bio Design Automation関連3件、ESS関連2件とこの2つの分野が半数を占めている。※ESS:Embedded Systems & Software
また今年は6つのTutorialと8つのWorkshop、Apache(ANSYS)社がスポンサーとなるUser Trackも予定されており、User Trackでは5つの技術テーマに分かれて発表が行われるほか、設計者によるパネル・ディスカッションも予定されている。Keynoteは、ARMのCTO Mike Muller氏ほか、Intel,IBMの技術者、台湾国立清華大学の教授が登壇する。
今回の49回DACの話題の中心は何か? プログラムから読み取るのはなかなか難しいが、主催者側は昨年に続いて「組込みシステム開発」、「組込みソフトウェア開発」を強く推しており、それに関わりの深い「ESL/システムレベル設計」に関する話題も多そうだ。また、製品化が動き出した「3D-IC」関連やローパワー技術、先端プロセス向けのインプリメント技術あたりもキーワードとして目に付く。機能検証関連ではエミュレーション・システムやプロトタイピング・システムなどが熱そうだ。
尚、毎年恒例となっているGary Smith EDA社の
「49DAC要チェックリスト」は既に公開済みで、計27社がリストアップされている。(日本のジーダットもランク・イン) また、間もなく業界の辛口評論家John Cooley氏も自身のサイト
「DeepCHIP」で、49回DAC注目の企業を発表するはずだ。毎年「DeepCHIP」での紹介記事をコピーして配っている出展社も多い。
その他、恒例行事となったAtrenta、Cadence、SpringSoftの3社による
「I Love DAC」キャンペーンは今年も健在で、同キャンペーンに申しこめば展示フロアの3日間フリー・パスが無償で手に入る。 更に夜の恒例行事として有名なCadence主催の
「Denali Party」は、6月5日(火)の夜にダウン・タウンのクラブ貸し切りで開催される予定。
当サイトでは、49回DACのレポート記事を順次アップしていく予定です。乞うご期待!