三栄ハイテックスがESL分野事業への注力に伴いCadenceのエミュレーター「Palladium XP」を導入
2012年3月21日、Cadenceは、同社のエミュレーション・システム「Cadence Palladium XP Verification Computing Platform」をLSIデザインサービスを手掛ける三栄ハイテックスが導入したことを発表した。
発表によると三栄ハイテックスは、得意とする画像処理向けLSI設計の受託開発サービスをESL分野に拡張し、システムレベル設計・検証に注力することに伴い、Cadenceの「Palladium XP」を導入。同製品をサービスの中核技術として活用していくという。
Cadenceのエミュレーターを活用した設計サービスというと、富士通セミコンダクターの「Cedar」が有名で同社もESLにフォーカスした「Cedar-ESL」というサービスを提供している。但しこちらはエミュレーターよりもバーチャル・プラットフォームを中心としたサービスとなっている。今回の三栄ハイテックスのESLサービスの詳細は不明だが、「Palladium XP」はCadenceのバーチャル・プラットフォーム「VSP」とも連携可能なため、バーチャル・プラットフォームを活用したサービスも提供されるのかもしれない。
ここ数年で、デザインサービスにおいてもESL技術の採用は徐々に拡大する傾向にあり、例えば日本システムウェアは、ARMベースSoC設計環境をクラウド形態で提供するサービス「EDA Cloud Solution」を開始。東芝情報システムでは、バーチャル・プラットフォームや高位合成ツールを活用したSystemCベースの設計サービスを提供している。