CadenceとXilinxがXilinx「Zynq-7000」のバーチャル・プラットフォームを共同開発
2011年10月26日、CadenceとXilinxは、Xilinx「Zynq-7000」のバーチャル・プラットフォームを共同開発した事を発表した。
発表によるとCadenceとXilinxの両社は、Xilinxの28nm FPGA 7シリーズとARMのCortex-A9 MPCoreで構成される「Zynq-7000 Extensible Processing Platform (EPP)」の組込みソフトウェア開発向けにバーチャル・プラットフォームを共同開発し、サンタクララで開催中の
ARM TechCon 2011にてデモを披露した。
「Zynq-7000」のバーチャル・プラットフォームは、Cadenceのバーチャル・プラットフォーム作成環境「Virtual System Platform (VSP)」によってSystemC TLMベースで構築されたもので、ARM Cortex-A9 MPCoreのプロセッサ・モデルはImperas社のOVPモデルを利用。ペリフェラル、メモリ、I/Oモデルも実装されており、同環境上でLinuxなど組込みOSをブート出来る。
この「Zynq-7000」バーチャル・プラットフォームは、既に初期特定顧客に提供されており、2012年Q1に一般リリースされる予定となっているが価格や供給形態などについての詳細は明らかにされていない。
尚、Xilinxはバーチャル・プラットフォームの発表と合わせて、「Zynq-7000 Extensible Processing Platform (EPP)」におけるオープンソースLinuxのサポートを発表。これによりソフトウェア開発者は、「Zynq-7000 Extensible Processing Platform (EPP)」をターゲットとしたLinuxアプリケーションをオープンソースのGNUツール・チェーンや QEMU system modelを利用して開発することが可能。Xilinxのパートナー各社からもLinuxベースの開発環境が提供される。
また、「Zynq-7000」バーチャル・プラットフォーム向けにプロセッサ・モデルを提供するImperas社も本発表と合わせてARM Cortex-A9 MPCoreおよびCortex-A5 UPのプロセッサモデル(OVPモデル)のリリースを発表している。
FPGA向けのバーチャル・プラットフォームとしては、先日AlteraがARM搭載FPGA「SoC FPGA」向けに「SoC FPGA Virtual Target」を発表したばかり。こちらはSynopsysのバーチャル・プラットフォーム開発環境で作成されている。