EDA業界功労賞、第18回Phil Kaufman AwardはDr. C. L. David Liu氏が受賞
2011年9月13日、EDA ConsortiumとIEEE Council on EDA は、両団体がスポンサーとなっている「Kaufman Award」の今年の受賞者を発表した。
「Kaufman Award」は、EDA業界に対する貢献を称える権威ある賞で、1992年に他界した元Quickturn Systems社のCEO Phil Kaufman氏の功績を称え1994年に設立されたもの。18回目となる今年の「Kaufman Award」は、Dr. C.L. David Liu氏に授与される事となった。
Dr. C.L. David Liu氏は、EDAにおける基礎技術の研究開発で多くの実績を残した人物で、同氏の考案したフロアプランニング・アルゴリズムやスケジューリング・アルゴリズム(Rate Monotonic Scheduling)は、現在の高位合成、論理合成、フィジカル・デザインツールやRTOSで活かされている。研究者としては、25年間イリノイ大学の教授を務めコンピュータ・サイエンス関連の研究に従事した後、台湾に戻り2002年まで台湾Tsing Hua Universityの学長を務めた。
また、Dr. C.L. David Liu氏は研究者としてだけではなく、教育者、財界人としても手腕を発揮している事で有名で、60年代から80年代にかけてコンピュータ・サイエンスに関する複数の教科書を執筆。IEEEより技術者としての賞と合わせて複数の教育賞を授与されている。更に1998年以降は台湾半導体業界で活躍。現在、台湾TrendForce社の取締役会長であるほか、PowerChip Semiconductor、UMC、MediaTek、Macronix、Anpec Electronicsと複数の台湾半導体関連企業の取締役を兼務。Cadence Methodology Service社の取締役でもある。
Dr. C.L. David Liu氏の「Kaufman Award」授賞式は、2011年11月8日、サンノゼで開催されるICCADのパーティーで行われる予定。