Mentorの高位合成ツール「Catapult」がTLM合成機能をサポート-Vistaとの接続を実現
2011年6月1日、Mentor Graphicsは、高位合成ツール「Catapult C Synthesis」の新機能「TLM合成機能」を発表した。
Mentorの発表によると今回新たにサポートされた「TLM合成機能」は、文字通りSystemC TLM記述からの高位合成(RTL合成)を実現するもので、具体的には、TLM 2.0ベースのモデルをプロトコル固有のピン精度のSystemCモデルに一度変換し、そのモデルから高位合成を行なう形を取る。
この新機能は、高位合成ツールの更に上位で使用するバーチャル・プラットフォームからのハードウェア実装を実現するもので、TLM2.0をインタフェースとして、Mentorのバーチャル・プラットフォーム作成環境「Vista」と高位合成ツール「Catapult C Synthesis」を接続できるようになる。
更に、今回の新機能には、「Catapult C Synthesis」の合成用記述をTLMに変換する機能も備えられたという事で、高位合成用に作成したモデルをバーチャル・プラットフォームで利用する事も可能となるようだ。
ユーザーとしては、ESLフローとして「Catapult C Synthesis」の「TLM合成機能」がどの程度他社のバーチャル・プラットフォームと連携できるものか気になるところであるが、「Vista」と「Catapult C Synthesis」によるMentorフローが確立されたのは事実で、この業界初となるTLM2.0からの実装フローは、ARM AMBAバスなどの標準バス・インタフェースやカスタムプロトコルにも対応しているという。
尚、「Catapult C Synthesis」の新たな「TLM合成機能」は来る第48回DACで展示される予定。(当サイトにて、その詳細を追ってレポートします。)