【48DAC】NVIDIAが150万ドル出資、GPU利用のSim高速化ソリューションのRocketick
第48回Design Automation Conferenceに出展していたRocketickのブース・レポート。
Rocketickは、今回DAC初出展の新興ベンダ。2008年にイスラエルで設立された会社で、そのChairmanであるAvi Fried氏はAvanti,Quickturn、Cadenceなどに在籍していた経験もある業界のマネジメント業のベテラン。CEOのUri Tal氏は、元Broadcomのエンジニアで、イスラエル軍関連のFPGAベース・アクセラレーション・ソリューションの開発に携わっていた経験もあるようだ。
同社のソリューション「RocketSim」は、市販の論理シミュレーターを用いたシミュレーションをGPUで加速するというもので、コンパイラにデザインとテストベンチを入力すると、アクセラレーション可能なモジュールと不可能なモジュールに分割。アクセラレーション可能なモジュールをGPUで処理させ、論理シミュレーターとコ・シミュレーションさせる事でシミュレーションの高速化を図る。
※画像はRocketic社Web上のブローシャからの抜粋
Avi Fried氏によると、高速化に利用しているGPUはNVIDIAのTegraで、デザインの規模に応じて複数のGPU数を使用。デザイン規模は600Mゲートまで対応しており、最高でシミュレーション速度を50倍に高速化、アベレージで10倍の高速化を実現でき、RAM使用量も半分以下に減らせる。
製品は、コンパイラとGPUを搭載したマシン環境のセットで提供され、基本的に10セット単位で3-4年のライセンス契約、数億円単位でビジネスを進めているとの事。日本にはまだ代理店は無いと聞いたが、今回のDACで複数の日本企業と製品販売に関するパートナーシップの話をしているとの話だった。
ちなみに同社に対してNVIDIAが150万ドルを出資しているという。