AlteraがQuartus IIをバージョンアップ-いよいよQsysの製品版が登場
2011年5月10日、Alteraは、同社デバイスの専用開発環境「Quartus II」の最新バージョン「Quartus II v11.0」のリリースを発表した。
今回バージョンアップされた「Quartus II v11.0」の目玉は、「SOPC Builder」の後継ツールとなるシステム統合ツール「Qsys」の搭載で、昨年12月以降ベータ版としてリリースされていた「Qsys」が正式な製品版として登場した。
「Qsys」はFPGA上にシステムを構築する上で欠かせないシステム統合ツールで、プロセッサをはじめとするIPコアをFPGAに接続するために利用される。「Qsys」は、FPGAに最適化された独自のネットワーク・オン・チップ (NoC)・ベース・インタコネクト機能によって、「SOPC Builder」の約2倍のインターコネクト性能を実現するということで、今回の製品版では同インターコネクトのインタフェースとしてAlteraの「Avalon」インタフェースがサポートされている。
「Qsys」には、複数の標準インタフェース間のブリッジング処理を自動化する機能が備えられており、今後は「Avalon」インタフェースに加えてARMの「AMBA AXI」インタフェース等もサポートされる予定。 異なる業界標準インタフェースに準拠したIPコアを自由にシステムに追加出来るようになる。
尚、今回の「Quartus II v11.0」のリリースに伴い、Alteraは「PCIe to DDR3 リファレンス・デザイン」を用意。このリファレンス・デザインは、メモリ・マップド PCIe Gen2x4 エンドポイントと外部 DDR3 メモリ間で、1,400MB/s を超えるスループットを達成するという事で、AlteraのWebからダウンロードして、「Qsys」の実現する高性能なインタコネクト機能を確認できるという。
「Quartus II v11.0」は既に出荷中で無償のウェブ・エディションも配布中。「Quartus II 開発ソフトウェア サブスクリプション契約」の年間費用は、米国内販売価格 2,995 ドルから。