Mentor、次世代FasterSPICEの「Eldo Premier」をリリース-速度20倍、容量10倍
2011年4月12日、Mentor Graphicsは、SPICEシミュレーターの新製品「Eldo Premier」のリリースを発表した。
Mentorによると新製品「Eldo Premier」は、従来SPICEおよびFastSPICEではない「FasterSPICE」すなわち、SPICE精度を維持した高速高精度SPICEに分類される製品で、名前は既存の従来型SPICE「Eldo」を継承しているが、そのエンジンはBerkeley SPICEとは異なる。
具体的には、内部のMetrixソルバー、代数ソルバーが刷新されたほか、マルチスレッド処理のために新たなシミュレーション・カーネルが用意されている。これにより、シミュレーション速度は従来のclassic「Eldo」よりも2.5?20倍の高速化を実現。(ノード数が増えるほど速度効果を発揮)容量も従来比約10倍の10Mトランジスタまで拡大された。
「Eldo Premier」は、大規模なアナログ設計におけるSPICEへの高速高精度化ニーズに応えるために開発された製品で、Berkeley Design Automationの「Analog FastSPICE」やMagmaの「FineSim」などが競合製品となる。これら競合製品は、他製品へのインテグレーションやサードパーティー・ツールとの連携が積極的に進められているが、Mentorの「Eldo Premier」もそのエンジンを業界デファクトのアナログ/ミックスシグナル・シミュレーター「Questa ADMS」で利用する事ができる。
※画像はMentor Graphics社の提供
私の登録しているUSのあるSpice Simulationの検証サイトですと
さっそくBMの結果が上がってきています。
コア数を増やしても、せいぜい数倍ぐらいしか早くなりません(ELDO比)
ELDOのエンジン自体が、加速係数の入った逐次近似のアルゴリズムを使用してる関係で
ピンポイントでの高速化は認めるものの、出遅れ感のあるマルチスレッド、マルチコア対応Fast Spiceですね。