Apacheがチップ-パッケージ-システム協調設計用のパワーモデル「CPM v2.0」を発表
2011年1月31日、パワー・インテグリティ・ソリューションを手掛ける、米Apache Design Solutions社は、チップ、パッケージ、システムの協調解析/協調最適化用の次世代CPM(Chip Power Model)である「CPM v2.0」を発表した。
CPM(Chip Power Model)は、Apacheがチップ-パッケージ-システムの協調解析用に提供するチップの包括的モデルで、SPICE 相当の精度を実現するフルチップPDN(PDN(PowerDeliverly Network)モデルとしてユーザーに利用されている。
Apacheが初めてCPMをリリースしたのは2007年で、Apacheが第一世代と呼ぶそのモデルは、デジタルコア、メモリ、IP の電源抵抗網、デカップリング・キャパシタンス、インダクタンスを表現したモデルとして提供されていた。
今回、新たにリリースされた「CPM v2.0」は、システム共振への対応、パワー遷移によるグローバルPDN(電源供給網)への影響、熱協調解析、EMI/EMC 検証などの機能が新たに含まれており、3D-ICとSiP設計を含むワイヤレスおよび自動車市場のユーザーにとってメリットが大きい。
また、「CPM v2.0」ではユーザビリティも向上され、ユーザーゴンフィギュラブルなモデルが提供されるようになったほか、チップ内の様々なブロックに対して複数の電流プロファイルを作成する機能や内部ノードのプロービング機能なども追加された。
Apacheは、チップ-パッケージ-システムの協調設計分野におけるパワー・ノイズソリューションでは先頭をひた走る企業で、同社の提供するCPM(Chip Power Model)の業界標準化を目指している。