ESLソリューションのCarbon、2010年売上は前年比35%アップ-「IP Exchange」が好調
2011年1月19日、ESLソリューションを手掛ける米Carbon Design Systems社は、同社の2010年売上が前年比35%を達成したと発表した。
Carbonは具体的な売上額は明らかにしていないが、ワールドワイドの各市場で売上増を達成したようで、昨年始動したクラウドベースのIPモデル提供ソリューション「IP Exchange」がその売上増に大きく貢献したという。
「IP Exchange」は、モデルの提供元のIPベンダとの直接的な契約を行う事なく、ユーザーがワンパスでバーチャル・プラットフォーム用の各種IPモデルを入手できるクラウドベースの仕組みで、現在同サービスを利用すると、ARM、Cadence(Denali)、Elliptic Technologies、 MIPS Technologies、Tensilica、VeriSilicon、Vivanteの100%CA精度モデルを調達する事が可能。モデルの使用権はCarbonのバーチャル・プラットフォーム作成環境「SoC Desginer Plus」にバンドルされる。
また、ARM Fabricの場合、「SoC Desginer Plus」にバンドルされた「AMBA Designer Lite」の出力するXMLコンフィギュレーションからモデルを生成するという形を取り、モデル精度が保証されている。
Carbonによると「IP Exchange」のサービスを開始して約半年間で100人のユーザーが1000種類のバーチャル・プラットフォーム用IPモデルを作成。同社の顧客企業数も増え、半導体およびセットメーカー上位20社のうち16社がCarbonユーザーになっているという。
2010年EDA市場全体の売上推移の中で、ESLツールの売上は多くても前年比1ケタ増と考えると、35%増はすばらしい成績と言えるだろう。