2010年7月22日、23日の2日間、ケイデンスは都内でDA SHOW/CDNLive! Japan 2010を開催した。
ケイデンスのDA SHOW/CDNLive!の開催は、DA SHOW単独開催の頃から数えて今年で21回目。今年はケイデンス/イノテック主催の下、計17社が出展。2日間でユーザー事例も含む計45の技術セッションが実施された。
今回のDA SHOW/CDNLive!では、今年4月にケイデンスが発表した新たなマーケティング・ビジョン「EDA360」が一つのテーマとなっており、各技術セッションにおいても「EDA360」の考え方、ビジョンなどが紹介されていた。中でも「EDA360」の中核をなす「System Realization」については、ケイデンスの新たな事業領域として強いメッセージが発せられ、これまで注力していた「Silicon Realization」に留まらない、システム分野への注力が明確に伝えられていた。
具体的には、米国ケイデンス本社、Senior Vice President兼Chief Marketing OfficerのJohn Bruggeman氏は、EDA360に関する基調講演において新たなARM社との協業を発表。(プレスリリース文) Denali社の買収とARM社との協業によって「System Realization」が実現可能と語った。
また、「System Realization」を実現する新たなソリューションとして、ケイデンスは「TLM to GDS-II」という独自の設計・検証フローを紹介。フィールド・マーケティング本部の後藤氏によると、ケイデンスでは高位合成ツール「CtoSilicon Compiler」を中心にSystemC TLM記述からのインプリメント・フローを確立しており、今後、「システムレベルのHW-SW検証ソリューション」や「TLMモデル・ジェネレーター」など新たなツールのリリースが計画されているという。
その他、ケイデンスでは、TLMソリューションへの注力に伴い、「TLMドリブン設計・検証メソドロジ」のガイドブックを出版。同書籍はアマゾンで購入可能。高位合成や検証メソドロジ「UVM」適用に向けた事例ベースの参考書として有用だと聞いた。
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