2010年5月27日、プロトタイピング・ソリューションを手掛ける、プロトタイピング・ジャパンは、FPGAベースのプロトタイピング・プラットフォームを提供する米BEEcube社と国内代理店契約を締結し、販売を開始したと発表した。
BEEcube社の提供するFPGAベースのプロトタイピング・プラットフォーム「BEE3」は、同社とマイクロソフトリサーチ、UCバークレイ大学が共同開発した第3世代のシステムで、その起源はUCバークレーが開発した「BEE(Berkeley Emulation Engine)」にある。
「BEE3」は、ザイリンクスのFPGA「Virtex-5」をベースにした大容量プラットフォームで、1モジュールに4個のFPGAを搭載。用途に応じてフレキシブルに複数モジュール構成に拡張可能で、1モジュール当り消費電力400W以下で4兆回/秒の整数演算を実現する。
特長としては、USB、イーサネット、PCI Express経由して複数のホストコンピュータとのインタフェース及びリモートコントロールが可能な点、MATLAB及びネィティブCAPIと直接統合が可能な点などがあるが、ユニークなのは、MathWorks社のSimulinkフレームワーク上に構築できるシステムレベル・ハードウェア/ソフトウェア協調検証環境「BEEcube Platform Studio(BPS)」を用いる事で、特定のハードウェア・インタフェースや対応するソフトウェア・ドライバを自動生成可能。これにより、例えば複雑なDSPアルゴリズムのプロトタイピングなどが数日で実行可能となる。
また、拡張モジュールとして、アナログ/デジタルコンバータ、HDビデオインタフェースなども用意されている。
BEEcube社は、2010年6月2日よりつくばで開催される、第24回ACM ICS(InternationalConference on Supercomputing)のBronzeスポンサーとして出展予定。6月14日より米アナハイムで開催予定のDAC(Design Automation Conference)にも出展する。
プロトタイピング・ジャパンは、BEEcube社の「BEE3」以外にも、Terasic社のASICプロトタイピングボード「DE4」など複数のプロトタイピング用製品を提供しているが、「BEE3」は同社の製品ラインナップの中心的な製品になると予想される。
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