2010年6月2日、ハードウェアベースの検証ソリューションを手掛ける仏EVE社は、同社の論理エミュレーション・システム「ZeBu」がOSCI TLM-2.0 をサポートした事を発表した。
発表によるとEVEは、「ZeBu」のTLM-2.0トランザクタ・アダプタを用意する事でSystemCモデルの運用を実現。EVEは、これによりSystemCベースの仮想環境とのインテグレーションが可能となり、SystemCとRTLを組み合わせた「高性能ハイブリッド仮想プラットフォーム」が実現できるとしている。
EVEのTLM-2.0トランザクタ・アダプタは、他のEVEのトランザクタIPやZEMI-3で作成されたトランザクタと相互運用可能。OSCI TLM-2.0標準互換で複数のターゲットおよびイニシエータ、ブロッキング/ノン・ブロッキングのトランスポート・インタフェースをサポートしており、モデリング抽象度としては、Loosely Timed (LT)、Loosely Timed Temporal Decoupled (LTD)、Approximately-Timed (AT)に対応しているという。
今回の発表にはシノプシスからもコメントが寄せられている。
Synopsys社 システムレベル・ソリューション・プロダクト・マーケティング担当ディレクター Frank Schirrmeister氏:
「仮想プロトタイプで得られる効率的なデバッグと解析能力によって、開発サイクルの極めて初期の段階からソフトウェア開発者が作業を開始できるようになります。EVE社のZeBuのような高速なRTLエミュレーション環境と弊社がサポートする標準ベースのSystemC TLM-2.0とのインテグレーションによって、Synopsys仮想プロトタイプ製品は、ハードウェア/ソフトウェア協調検証に向けたシステムレベルの可視性の恩恵を拡げられます。」
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