第47回DAC(Design Automation Conference)に出展していたZOCALOのブース・レポート。
ZOCALOは、今回初出展となる2006年設立のEDAベンチャーでTexasのAustinが本拠地。
FPGAプロトタイピング向けのRTLパーテショニング・ツールを手掛けていたSpeedGate社(2000年にメンターが買収)のメンバーがファウンダーとして名を連ねている。
今回同社が展示していたのは、ABV(アサーション・ベース検証)の普及を狙ったアサーション生成ツール「Zazz」。「Zazz」はSystemVerilogとVerilogの全てのバージョンをサポートしており、エンジニアによるアサーションの作成を自動的に補助。HDLで記述したデザインをツールに入力すると、解析エンジンがデザイン内のシグナル数をチェックし、その重要度を解析しアサーション候補としてランキング表示する。
ユーザーは示されたアサーション候補を指定するだけで自動的にSVAアサーションを生成する事が可能で、基本的にSVAの知識は必要ない。また、作成済のアサーションの品質チェックやアサーションのカバレッジ・チェックも可能で、アサーションをチェックするためのテストベンチを自動生成する機能もあり、GUIベースで複雑なアサーションを自動生成する事もできる。
※下の画像はGUIベースでアサーション作成を行う「Zazz Visual SVA」のGUI画面
「Zazz」は、「Zazz Bird Dog」、「Zazz Metrics」、「Zazz Visual SVA」、「Zazz Assertion Library Support」と大きく4つのツール・コンポーネントで構成されている。
ZOCALOのテクニカル・ディレクター Lgor Goldman氏によると、まだ製品をリリースしたばかりだが、既に北米市場でベータ・カスタマーを3社獲得。日本への製品供給ルートは無いが、今回のDACでは複数の日本人エンジニアがブースに訪れたという。
Lgor Goldman氏曰く、「Zazz」は他社のアサーション生成ツールと違い、設計の初期段階から容易に利用できるのが特徴で、テストベンチを用意する必要も無いし、ツールに対する複雑な設定もSVAの習得も一切不要との事。自動と言いながら半自動の他社ツールと違い、我々の製品は真の自動アサーション生成ツールだとアピールしていた。
尚、同社はEDA業界ご意見番Gary Smith氏も「DAC見ておけリスト」でピックアップしていた。
※下の画像の人物がLgor Goldman氏
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