2010年4月28日、ケイデンスは、「EDA360」と呼ぶ半導体業界に対する新しいビジョンを発表した。
発表された「EDA360」は、ケイデンスの今後のビジネス戦略の青写真となるもので、キーワードの一つとして「system realization(システムの実現)」が謳われている。これは、半導体業界に対し、変化しつつあるセットメーカーからのアプリケーションの要求に応えるためには、新たなエコシステムが必要だと訴えるもので、「system realization(システムの実現)」の第一歩として、WindRiver社との技術的な協業を発表している。
WindRiverとの協業は、ケイデンスの「Incisive Software Extensions」とWind Riverの仮想開発環境「Simics」の統合を狙いとしたもので、WindRiverに買収された「Simics」の開発元Virtutech社とケイデンスが以前より進めていたもの。両社のソリューションが統合されることで、仮想プラットフォームを用いたハード/ソフトの先行開発に加え、OVM(Open Verification Methodology)のシステムレベル適用や「Incisive」の検証マネジメント機能や検証プランを用いた仮想プラットフォーム・ベースの機能検証が可能となる。
ケイデンスとしては、アプリケーション主導の開発手法を提供すべく、ソフトウェア開発に対するアプローチの一つとしてWindRiverとの協業を拡張。時代の変化に対応する新たなエコシステムの構築に向けて、新たな設計ソリューションの展開を進めていくという事のようだ。
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