2010年3月25日、浮動小数点の固定小数点自動変換ツール「FP-Fixer」を手掛ける日本のEDAベンチャー礎デザインオートメーションは、新製品「FP-Fixer Express」のリリースを発表した。
礎DAの「FP-Fixer」は、Cアルゴリズムにおける浮動小数点演算を固定小数点演算に変換するツールで、演算誤差を考慮して自動的に演算のビット幅を確定しCアルゴリズムを最適化。ソフトウェアコードの高速化や低消費電力化、高位合成ツールを用いたハード化の前処理(合成用コードの作成)等に用いられている。
今回発表した「FP-Fixer Express」は、最適化のターゲットをプロセッサ向けのCコードに特化し、固定小数点化の解析エンジンを新たに開発する事で、従来の「FP-Fixer」よりも20倍以上高速な自動固定小数点変換を実現している。
「FP-Fixer Express」では、従来版の「FP-Fixer」に備えられている高精度ビット幅解析や解析対象関数の自動抽出など幾つかの機能は利用できないが、プロセッサ向けのCコードとしては充分な最適化が可能で、高速化によりソフトウェアのデバッグツールの感覚で使用できるという。
礎DAによると、既に従来版「FP-Fixer」はハードウェア開発用途で複数の企業が実用中。今回リリースした「FP-Fixer Express」でソフトウェア開発用途のニーズを狙うと同時に、FPGAユーザーをターゲットとした「FP-Fixer」の低価格版「FP-Fixer FPGA」のリリースも計画しているという。
「FP-Fixer Express」の販売価格は、永久ライセンスで1本85万円となっている。
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