Electronics Design and Solution Fair 2009に出展していた、DSMソリューションズのブースレポート。
DSMソリューションズは、参考出展として仏DOCEA Power社のパワー/熱解析ツール「ACEplorer」を展示していた。
「ACEplorer」は、デザイン初期段階のシステムレベルで低消費電力アーキテクチャーを探求するツールで、ユーザーの入力したデザインデータからXMLフォーマットのパワーモデルを生成し、同モデルを用いたシミュレーションでパワーおよびサーマル・ビヘイビアの解析/見積りを行う。デザインのシステム構成はIP-Xactフォーマットで入力可能で、解析結果からパワー制約ファイル「UPF」を自動生成する事が可能。生成したUPFはRTL以降のインプリメント工程で利用することができる。
※UPF:Unified Power Format
「ACEplorer」は直接的に消費電力を削減するツールではなく、システムレベルでパワー仕様を見積もり、その情報を下流設計へと渡すという、パワー解析およびパワー管理ツールという位置付け。同ツールを利用することで、IRドロップや熱暴走といった下流設計で起こりうる問題に早めに手を打つ事ができるという。
DOCEA Power社は2006年設立のEDAベンチャーで、仏モアランを拠点としている。同社が世に送り出した初めての製品が「ACEplorer」で、未だ日本国内にユーザーはいないが、海外では既に「ACEplorer」を製品開発に適用している顧客がいると聞いた。
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