2010年1月20日、シーケンシャル・アナリシス技術でEDA製品を展開する米Calypto Design Systems社は、人手による消費電力最適化を支援する新手法「PowerAdviser Flow」を発表した。
発表によると「PowerAdviser Flow」は、カリプトの消費電力最適化ツールファミリ「PowerPro」のデザイン解析結果を基に、人手によるRTL変更を支援するもので、「PowerPro」ファミリを構成する「PowerPro CG」、「PowerPro MG」、「PowerPro Analyzer」の各ツールに追加された様々な新機能によって実現されている。
具体的には、「PowerPro Analyzer」のデザイン解析機能を用いて消費電力の削減が可能な箇所とその効果を調べるプロセスを自動化し、RTLの変更、回路図、およびテキスト記述の形式で設計最適化の候補箇所を提示。それら候補箇所は、個々に電力低減値がハイパーリンク化された表形式で提供され、設計者はその情報を基にRTLの変更を行い、「PowerPro」でイネーブル論理式を自動生成する事が可能。変更前後のRTLの機能等価性は、カリプトのフォーマル検証ツール「SLEC RTL」で確認できる。
カリプトによると、消費電力の節減に向けて人手でRTLを変更する場合、変更箇所の特定に費やす時間が全作業のうち最も多いという事で、今回発表した「PowerAdviser Flow」はそのプロセスを自動化することによる最適化作業の工数削減を狙っている。
尚、「PowerPro」ファミリの一つで、オンチップメモリの消費電力自動最適化を行う「PowerPro MG」は、米Electronic Design誌の「Best of 2009」アワードを受賞している。関連プレスリリース
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