2009年10月19日、レイアウト表示プラットフォーム「LAVIS」を手掛ける日本のEDAベンダTOOL社は、「LAVIS」の最新版、「LAVIS Ver.9.1」のリリースを発表した。
発表によると今回のバージョンアップによってエンハンスされたのは、等電位追跡機能、簡易編集機能、描画機能と大きく3つで、その内容は以下の通り。
前回7月のバージョンアップにて簡易デザインチェック機能が追加された「LAVIS」は、今回のバージョンアップによりその解析機能、編集機能を更に強化。レイアウトデータの表示プラットフォームとしてその心臓部にあたる描画機能も更に高められ、より「使い易い・使いたくなる」レイアウトビューワへと進化した。
今年のDACでは、唯一日本から出展したEDAベンダとしてその存在感を示していたが、同社の顧客は国内、北米に留まらず、アジア、欧州へと拡大しているという。
・「LAVIS 9.1」バージョンアップ内容
(1) 等電位追跡機能の拡張
追跡したノードの最大幅と最小幅、およびその場所と個数を検出する機能を追加しました。
検出結果はGDSファイルに出力され、用途に応じて元データと同期、もしくは重ね合わせて
表示することができます。また、接続箇所当りのビア数をチェックする機能では、チェック
結果の出力形態を改善し、統計的数量として容易に把握できるようにしました。これらの
機能拡張により、設計の早期段階における簡易レイアウト検証作業の容易化を実現できます。
(2) ファイルオープンおよび描画速度の向上
MEBESおよびJEOL52パターンファイルにおいて、潰れて表示されるような小さな図形の表示
処理を最適化し、描画全体の速度を改善しました。また、MEBESパターンファイルについては
オープン速度も改善しました。さらにMEBESジョブデックファイルの描画については、新しい
描画技術を取り入れたことで飛躍的に描画速度の改善を図ることができました。
(3) 簡易編集機能(オプション)の強化
LAVISのオプション、「簡易編集機能」において、領域指定による編集を可能にしました。
また、編集対象をセルにするか、図形にするかの指定や図形のミラーリング、さらには同様の
編集を繰り返す際に便利な移動量の保持機能も搭載しました。これらの機能強化により、編集
時間の短縮を図ることが可能となり、手軽に利用できる「簡易エディタ」としてのユーザビリ
ティが、さらに向上しました。
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