2009年10月1日、「design-for-e-beam (DFEB) 技術」の普及・促進を目標としたフォーラム「eBeam Initiative(イービーム・イニシャティブ)」 は、同フォーラムのステアリング委員会メンバー 米D2Sとアドバンテストが協業しEB直描のスループットを向上したと発表した。
発表によると、D2Sが開発したDFEB高集積ステンシル技術(packed stencil technology)をアドバンテストのEB直描リソグラフィ装置と連動させる事でEB直描のスループット向上を実現。
D2Sの高集積ステンシル技術は、特定レイヤ向けに利用可能なキャラクタ数を向上することにより、チップ描画に必要なショット数を削減するテクノロジで、EB直描装置のステンシル・マスク上のキャラクタの複雑なパターンを1回のショットでウエハ上に描画することが可能。ステンシル・マスク上のキャラクタ・セットを、標準セル・ライブラリのDFEBオーバーレイと協調設計することによりステンシル・マスクが最適化され、EB直描にかかる時間を1桁短縮できるとしている。
今回のD2Sとアドバンテストの協業のケースでは、アドバンテストのEB直描装置において利用可能な1キャラクタ・ブロック内のキャラクタ数を100から250以上まで増加させ、ステンシル・マスク毎のキャラクタ・ブロック数も12から20にまで向上。1枚のステンシル・マスク上で利用可能なキャラクタ数を、従来の1200個から4倍強である5000個にまで増やしたという。
今回の協業は、マスクレスのSoCプロトタイプ試作や少量生産への適用に向けて取り組まれたもので、D2Sの高集積ステンシル技術を用いることで、アドバンテストのEB直描リソグラフィ装置を使用する半導体ファブは、DFEB設計チップの描画スループットを格段に向上することができるようになる。
関連記事:
-DFEB技術を推進する米D2S社、資金調達第2ラウンドで900万ドル以上を調達
-業界20社がDESIGN FOR E-BEAM技術の普及を目指し「eBeam Initiative」を設立
※D2S社
|ページの先頭へ|