2009年3月24日、低消費電力化のためのクロックツリー合成ツール「PowerCentric」を手掛ける、米Azuro社は、米Newport Media社が「PowerCentric」を採用した事を発表した。
Newport Media社は、デジタルオーディオやモバイルテレビ向けのSoCを手掛けるファブレス半導体ベンダ。先月、中国のモバイル・マルチメディアの標準規格「CMMB(China Multimedia Mobile Broadcasting)」方式に対応する65nmSoCの製造を発表している。
今回Newport Mediaが採用したAZUROの「PowerCentric」は、65nm以降のデザインをターゲットとするクロックツリー合成ツールで、クロック・ゲーティング挿入とクロックバッファ挿入を統合処理できる点が特徴。Newport Mediaは、「PowerCentric」の採用により、これまで数日かけて3回以上はイタレーションを実施していたクロックの実装を1時間で完了できるようになったという。
プロセス技術の微細化に伴うチップの多機能化、低電力化に応じて、クロック数の増大と複雑化が起こっており、迅速なデザイン収束に向けて「PowerCentric」のようなツールが重宝される状況が生まれている。
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