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【EDSFレポート】リアルインテント、フォーマル検証とCDC検証で70サイトのユーザ

Electronics Design and Solution Fair 2009に出展していたリアルインテント・ジャパンのブースレポート。

リアルインテント社(Real Intent,Inc.)では、新興ベンダエリアにおいて自社製品のなかから、自動検証ツール「ASCENT」とCDC検証ツール「MERIDIAN」の2製品を展示。

edsf2009_realintent-01.jpgリアルインテント・ジャパンの木村尚人氏によれば、「リアルインテント社は、日本では新興ベンダとして紹介されてはいるが、フォーマル検証では既に10年の実績があり、今回展示の2製品で、ワールドワイドで40社、70サイトのユーザを持っている。」という。


リアルインテント社では、フォーマル検証技術の他、リントチェック、構造チェックの技術も持ち合わせ、これら3つの技術が全ての製品に組み込まれている。製品ラインナップとしては、以下の4製品で「ENVISION」というスィートにパッケージされている。

・自動検証ツール「ASCENT」
・プロパティチェッカー「CONQUEST」
・CDC検証ツール「MERIDIAN」
・SDC検証ツール「PURETIME」

特に、「ASCENT」は、フォーマル検証のひとつの壁であったプロパティ記述の必要がないのが大きな特徴で、自動的にアサーションを生成し、フォーマル検証が実行できる。RTL設計時のリントチェック、接続チェックなどの構造
チェック、ブロックエグゼキューション、デッドロックなどのフォーマル検証機能により、早期のバグ検出が簡単に可能で、実績では、テストベンチなしで、ブロックレベル・バグの50%が検出できたという。

また、CDC検証ツール「MERIDIAN」は、マルチクロック使用時に異なるクロック間でのデータ転送時に生じる不具合を事前検出可能で、構造チェック、フォーマル機能検証、シミュレーション用のデータ欠損プローブ挿入機能を持っている。

構造チェックは、従来のパターンマッチングベース手法とは異なり、ポリシーベースと呼ばれる構造解析主体の技術を用いているため、特別な構造用のルールライブラリ等の作成が一切不要である。この構造チェックの結果をもとに、必要に応じて自動的にフォーマル検証が実行される。「ASCENT」同様、プロパティは自動生成されるため、ユーザは特別な負担なく、CDC検証が可能で、CDC検証サインオフが約4倍早くなるという。

各製品では、リントチェック、構造チェック、フォーマル検証をワンパッケージでサポートしているため、今まで複数のツールを使い分けていたユーザは、1ツールでこれらのフォーマル検証が可能になるのが大きなメリットで、数千万円のツールが多い中、価格も非常に魅了的だ。

関連記事:
Real IntentがFPGA向けCDC検証ツール「Meridian FPGA」をリリース--Quartus IIと連動

※写真は、リアルインテント社 Pressident&CEO Prakash Narain氏

Real Intent社

= EDA EXPRESS 特別レポーター =


 

= EDA EXPRESS 菰田 浩 =

(2009/02/02 )

 

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