Electronics Design and Solution Fair 2009にて行われた図研の出展社セミナー「動作合成ツールの必然性と可能性」のレポート。
「動作合成ツールの必然性と可能性」 NEC中央研究所 EDA開発センター 研究部長 若林一敏氏
(※若林氏は体調不良により欠席、代理の方による講演となった。)
内製ツールとして、15年の実設計適用の実績があるCyberWorkBench(CWB)は、動作合成のみならず、形式検証やSW/HW強調検証の工程までをシームレスに扱う統合SoC開発プラットフォームとして、全てをC言語で実行するというAll-in-Cのコンセプトを謳っている。
CWBでは、動作合成の得意分野である?演算処理系に加え、?今後の需要が高まるだろう制御フローインテンシブ(演算とシーケンスが複雑に絡み合った回路)、さらには動作合成には向かないといわれていた?制御系ままでもC言語のみで設計が可能。ある適応例では、仕様設計からハード評価まで、RTLベース設計では14ヶ月の期間に対して、Cベース設計は8.5ヶ月、バグも低減、ソフト設計も平行して進められたため、工数削減が実現し、開発全体で数千万円ものコスト減となったという。
実際、NECでは、累積で4,000億円を超える商用チップで適応済みで、最近の事例では、2007年のSONY業務用カムコーダに搭載されたNECエレクトロニクス社の高性能リコンフィギャラブル・コアであるSTPエンジンの統合開発環境にCyberの技術が利用された。
2009年Q1の新バージョンでは、アーキテクチャーの自動探索による様々なRTLのバリエーション出力・ループや関数の自動並列化、ビット幅自動調整機能強化、ネスト・ループや連続ループを1本のループパイプライン化するなどの機能が追加される予定。
= EDA EXPRESS 特別レポーター =
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