Electronics Design and Solution Fair 2009に出展していた日本イヴのブースレポート。
イヴは、FPGAベースのエミュレーション環境「ZeBu」シリーズを展示。ブース前にはメイド姿のコンパニオンが立ち、トレードマークの紫色の大型紙袋と合わせて会場でかなり目立っていた。
目立っている理由は他にもある。先日発表があった通り、イヴはこの業界苦境の中、売上げ前年比30%増を達成。M&Aが進んだ関係もあるが、エミュレーション市場では売上2位にまで上り詰めた。それだけではない、昨年リリースしたトランザクタ自動生成ツール「Zemi-3」に続いて、今度は新たな合成エンジン「zFAST (ZeBu Fast Synthesis)」をリリースと続々新製品・新機能を投入。つまり勢いがある。
日本イヴ社長の岩上氏によると、先日発表したルネサステクノロジ以外にも大手4社が携帯電話向けSoCの開発で「ZeBU」を使用。MFP(マルチ・ファンクション・プリンタ)の世界でも大手がこぞって「ZeBu」を使用しており、その波はCAMコーダの開発分野へと広がっているとの事。ZeBuの最上位機種「ZeBu-XXL」の導入も順調に進んでいるという。
快進撃の理由を岩上氏に聞くと、製品コスト、ソフトウェア環境、サポート体制の3点を指摘。他社エミュレータよりも安く場合によっては時間ライセンスで導入できるコスト面での優位性はユーザーにとって大きなメリットとした上で、競合の追随を許さないソフトウェア環境(コンパイラ技術、トランザクタなど)のパフォーマンスとサポート体制にも自信があると語っていた。
ちなみに、イブのR&D部隊は総勢50人近くで、その大半がソフトウェア環境の開発に従事。殆どのユーザーがイヴが検証IPとして提供しているトランザクタ(USB, PCI Express, AXI/AHB など)を利用しているとの事。また、日本国内のサポートは同分野で業界最多の9名のエンジニアが張り付いているという。
尚、次回のDACではまた新製品を披露する予定。その前に国内で無償の技術セミナーも開催すると聞いた。(3月18日:品川)
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