第45回DACに出展していたSequence Design社のブースレポート。
Sequenceは、DAC開催直前に新製品となるRTLレベルの消費電力最適化ツール「Power Artist」を発表。ブース内スイートにてデモを披露していた。
「Power Artist」は、RTLを読み込んで消費電力解析を行う、Sequenceの既存製品「Power Theater」の解析エンジンを流用した新製品で、消費電力解析の結果を元にRTLの最適化を行う事が可能。クロック関連、メモリ関連、データパス関連の計10のルールがツールに登録されており、デザインに応じてそれぞれのテクニックで消費電力の最適化を追求する。
入力はRTLコード、出力は最適化されたRTL、消費電力最適化のためのガイダンス、論理合成向け制約ファイルの3種類。デザインに対してどのようなルールを適用するかにより出力は異なり、ルールの適用はツールに自動的に判断させる事も設計者自身が指定する事も可能。設計者自らルールを作りツールに適用する事もできる。
「Power Artist」は、ブロックレベルのパワー解析や簡単な電力最適化の自動処理を狙うもので、GUIベースでインタラクティブにRTLを最適化可能。最適化能力に加え、既に「Power Theater」で実績のある質の高い消費電力解析エンジンを利用している点、高速処理、論理合成ツールとの親和性の高さ、などが「Power Artist」の謳い文句で、「Power Artist」で最適化した後の最終的なチップ全体の解析は「Power Thater」を利用という流れになる。
話によると、既に日本企業を含む計5社が「Power Artist」をβカスタマーとして利用中。間もなく製品が正式リリースされる予定との事。
「Power Artist」のベースとなっている「Power Theater」は、既にその採用数がワールドワイドで100社を超え、同社の業績アップの原動力となっていると聞いた。
※Sequence Design社
http://www.sequencedesign.com
|ページの先頭へ|