第45回DACに出展していたTOOL社のブースレポート。
TOOLは、DAC前にKLA-TencorのOPC/RET最適化ツールとの統合とUS支社のオープンを立て続けに発表。話題性が功を奏し、ブースは活況であった様子。
マーケティングの長谷部氏によると、人が少ないと言われる中、昨年並みの集客を実現。米国市場も意識したマーケティング活動により、ブースに訪れる現地エンジニアが増えたとの事。
ブースでは、発表したばかりのKLA-Tencorとの統合環境の他に、7月上旬リリース予定のレイアウト表示プラットフォーム「LAVIS」バージョン8.0を先行公開していた。
「LAVIS」の新バージョン8.0は、現行のバージョン7.2の新機能のエンハンスがメインで、等電位追跡機能の結果表示や3D断面図表示のズームやカラーリング、簡易編集機能の複数同時編集対応など、既に実装済みの各機能のユーザビリティを向上。データ表示速度の向上という同社永遠の開発テーマを進行しつつ、ユーザー数の増加に伴い、その使い勝手の改善にも力を注いでいるとの事。
また、配線長や抵抗値などの情報も欲しいというユーザーニーズに応え、同機能を次期バージョンの「LAVIS」に実装する予定で、その他にもSTAツールからの情報入力や、DRC結果のレビュー表示など、レイアウト検証周辺の様々なニーズに応えていく予定で、既にプロトタイプ開発にも着手していると聞いた。
TOOL社の社長、本垰氏にビジネスの状況について尋ねたところ、他社ツールとの積極的な連携によって顧客層が拡大しており、ビジネスは全体的に好調。今後もLitho周り、レイアウト検証周りを中心に他社ツールとのインテグレーションを進める予定で、現在も複数のプロジェクトを進めているとの事。北米市場では既に10社以上の顧客があり、7月からのUS支社開設は、それら顧客に対するローカルなサポートがメイン。アジア地域では代理店経由で製品展開を進めており、全エリアで右肩上がりで売上げが伸びているほか、日本国内でも堅実に顧客数を増やしており、間もなく新たな採用事例が発表できるだろうとの話だった。
最後に本垰氏に、今後のTOOL社の展望について聞いたところ、「DFMが落ち着いたと言われているが、問題解決手法が確立されたからで、市場が悪くなっている訳ではない。」、「現在、GDSからOASISへの移行が本格化しつつあるので、我々のソリューションに対するニーズは更に高まるだろう」とコメントしていた。
尚、TOOLは、毎年モントレーで開催されている「BACUS Symposium on Photomask Technology」に今年は出展者としてフラクチャリングシステム「Mask Studio」を出品する予定だという。
※TOOL株式会社
http://www.tool.co.jp
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